黒蜜きなこ(阪大生の日常)

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現代の日本音楽の礎!BUMP OF CHICKENの初心者入門10曲

 5/17に放送開始されるNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」の主題歌に選ばれたBUMP OF CHICKENのについて紹介‼️

 発表当時、SNS上では『朝からBUMP🎵』や『朝ドラ主題歌おめでとう🎊』といった声が多く見られた。25周年を迎え新たに大役を任されたBUMP OF CHICKEN。新たに知った人や知ってたけど詳しくは、、って人に向けて絶対に押えて欲しいBUMP OF CHICKEN の10曲を紹介したい。BUMP OF CHICKENは、藤原基央(ボーカル・ギター)増川弘明(ギター)直井由文(ベース)升秀夫(ドラム)によって構成されている。※直井は(2021/05/04)現在活動休止中

まずは以下に紹介する10曲を登竜門としてぜひ聴いていただきたい。

①天体観測

BUMPを語るにあたってこの曲は絶対に外せない。2001年にリリースされBUMPを世に知らしめることになった1曲だ。印象的なイントロから始まり、有名な<見えないものを見ようとして望遠鏡を覗き込んだ>のフレーズに繋がりBUMP OF CHICKENの世界観に誘ってくれる。時間があったらこの曲を紐解いて見て欲しい『キミ』の指すモノを考え思考を巡らしてみると藤原の作る美しい世界観の奥深さを直に感じることが出来る。追記:祝1億回再生‼️

②K


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この曲は、疾走感のある曲調と共に1匹の黒猫の物語を私たちの元に届けてくれる。短い3:56の中に重厚な物語が語られている。黒猫と絵描きの関係性を中心に物語は展開され、そして素晴らしい結末へと向かっていく。曲の美しさに自らでたどり着いて欲しいため多くは語れないが、意味を理解した時、涙がとめどなく流れることだろう。

⑤車輪の唄

いつもと異なる楽器によって奏でられる新鮮さに溢れる音色は情景の浮かぶ美しい歌詞とともに運ばれてくる。歌詞には対比表現がいたる所に散りばめられている。例えば1番の<確かな温もり>と2番の<微かな温もり>は、切ない気持ち際立たせる表現になっている。他にも巧みなレトリックが見られ登場人物の気持ちが際立っている。個人的に中学校の国語の教科書に載せてもいいんじゃないかなと思ってる笑。

④ray

アルバム『RAY』に収録されている1曲。当時では珍しい初音ミクとの共演verも収録された1曲だ。Mステで地上波初登場で披露され(ぜひこの時の未公開MCを見てもらいたい藤原を明確に表していると思う)、紅白歌合戦でも歌った。楽しそうなリズムとは裏腹に夢見を打ち砕くような現実味に溢れた歌詞が特徴的だ。決して、ポジティブな面のみを見つめるのではなくネガティブな面もしっかりと見つめさせる。この曲は特に藤原の思っていることの本質が強く乗った歌詞によって構成されていると思っている。

⑤butterfly

こちらはアルバム『Butterflies』に収録された1曲。今までの曲とは異なりエレクトリックな音色によって構成されている。この曲には終始<量産型>というフレーズが登場する。恐らく誰もが1度は悩んであろう「自分の変わりはいくらでもいる葛藤」を1フレーズで上手に表している。この曲は私たちは辛い事実と向き合わせる。しかし、最後には救いの言葉が差し伸べられている訳では無い。<何よりも綺麗なこと本当はもっと知っているずっと>と自分は気づいているんだよと伝えるだけだ。BUMPは絶望の淵から引っ張り上げてくれるのでなく、絶望の中でも向き合う勇気をくれ、寄り添ってくれる。きっと、本質は何年経っても変わらないのだろう。

⑥Hello, world!

アニメかゲームの曲を1曲チョイスしようと思い(この後もう1曲出てくるが)、最終的に『カルマ』と二択になった結果『Hello, world!』をチョイスした。

アニメ「血界戦線」のオープニングとして書き下ろされた曲だ。BUMPの曲にしては珍しく同じ歌詞が複数繰り返される曲となっている。個人的な解釈だが自己を強く保てず見失っている人に唄った曲になのだろう。そんな自分に向けて<僕はここ>と何度も叫び、悩んでる自分も自分なんだと伝えている。哲学者デカルト「我思う故に我あり」の言葉にも通ずるモノが歌詞を通じて伝わってくる。

⑦新世界

<ベイビーアイラブユーだぜ >

→<All・You・Need・Is・Love>

曲が発表されたとき遂に藤原がアイラブユーって言った!!と皆がはしゃいでいた時のことを思い出す。藤原は今まで直接「好き」と言った歌詞は使ってこなかった。しかし、この曲では「好き」なんてはっきり言えず<ベイビーアイラブユーだぜ >を使った照れ屋な藤原が垣間見える。途中で聴こえる拍手の音は実は紙鉄砲の音だとか違うとか、、

⑧Aurora

こちらは最新アルバム『aurora arc』に収録された曲。軽快なサウンドと共に藤原の隠喩を巧みに使った歌詞が私たちの元に届けられる。「せめてその白い手紙があなたに正しく届きますように」という歌詞は白い手紙=言葉にできない思いと解釈するとスムーズに理解が進む。言葉にできない思いを白い手紙にと言い換える言葉選びの秀逸さを感じる。私的な話だがB'zしか知らない私の母でも朝はこの曲が1番やる気出ると1年以上毎朝ヘビロテしている笑。

⑨アカシア

先程のあとから出てくるアニメ(ゲーム?)の曲の方だ。2020/9/29にポケモンスペシャルMVと共に発信された。歴代の登場人物が登場するMVのバックに流れている。

BUMPの曲に多々登場する「君」という言葉はこの曲にも使われている。しかし、言葉の魔術師(言い過ぎ?)藤原はまたしても「君」という言葉を使いこなす。ポケモンゲームをした事あるものは経験済みだと思うが殿堂入りまでポケモンには各々にパートナーがいた事だろう。「君」はパートナーも指すことができるし実際の人間も指せるように明言することなく曲は進行していく。受け取り手次第で見方が大きく変わる1曲になっている

ガラスのブルース


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BUMPを語るにあたって必要な『天体観測』に肩を並べる1曲を最後に、、

16歳の時の彼が高校中退後に書いた曲だ。そして、藤原が初めて日本語で書き下ろした曲だ。日本語を巧みに操る彼らの原点とも言える。今の比喩も交え届けられる曲からは想像できないほどシンプルな歌詞になっている。音楽の道を選び先の見えない状態で、後ろから追いかけてくる恐怖に気づきつつ、嵐の中を全力で駆け抜けようとする彼らが歌詞の中に強く現れる。

 

最後に

BUMP OF CHICKENの良さが上手く伝わっただろうか??もしかすると、私のBUMP大好き〜❤って気持ちしか伝わらなかったかもしれない笑。BUMPははじめの頃に比べると驚く程変化している。アルバムごとに全く違う雰囲気が現れ、歌詞も比喩が巧みに使われや受け取り方で大きく見方が変わるように変化している。最近はわかりやすい歌詞というものが減ったが逆に聞けば聞くほど深みが出る曲も増えている。まさにスルメだ。もし良ければ藤原が歌詞を直接解説してるラジオがあるので聞いて欲しい。下記にリンクを貼っておく。歌詞の意味と共に藤原の人間性にも触れることができるだろう。BUMPのMVのコメントにもあった「藤原が大丈夫って言えば大丈夫なんだよ」はまさにその通りで私は藤原の表現や思いに全幅の信頼を置いている。今のJ-POP業界の礎であるBUMPをこれを機に堪能して欲しい。